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刑事訴訟法:論点:証拠法:共同被告人の供述証拠

共同被告人の供述証拠

①共同被告人:共同被告人とは、併合審理を受けている複数の被告人(の総体)をいう。共犯とは別個の観念であり、必然的関連はない。

②共同被告人の証人適格:併合審理されている共同被告人には、被告人として黙秘権が保証される(憲法38条1項、刑訴法311条1項。特に刑訴法311条1項の広い保障が、証人には認められない点と、矛盾が生じる。)。したがって、供述義務(刑訴法160条など)を負う証人の立場に置くことはできないと考える。
注1)弁論を分離し、相被告人を第三者の立場に置けば、(証言拒絶の範囲が狭まり、)証人適格を認めうる。
注2)したがって、相被告人を証人尋問請求することはできず、相被告人から供述を得たい場合は、被告人質問(311条3項)によるべきことになる。

③共同被告人の公判廷供述:では、共同被告人の一方が公判廷でした供述に、相被告人との関係で、証拠能力が認められるだろうか。確かに、被告人は黙秘権を有し、十分に反対尋問できないことから、問題となる。しかし、被告人は被告人質問により、実質的に反対尋問の機会を付与されうる。したがって、反対尋問を経ない伝聞証拠とまで同視できず、証拠能力は認められると解する。

④共同被告人の公判廷外供述:共同被告人の公判廷外供述が伝聞証拠となるとき、相被告人との関係で、「被告人」として扱い322条を適用すべきか、被告人以外の者として321条によるべきか、問題となる。この点、たまたま併合審理されているか否かにより、扱いをかえるのは妥当でなく、被告人以外の者として扱うべきである。
注1)すなわち、たまたま共同審理されているに過ぎない者は、起訴されていなければ、単なる証人であり、その者の供述が、たまたま起訴され、共同審理されている場合には、自白として扱いを違えるのは、妥当でない。
注2)この理からいえば、319条1項の適用についても、「自白」とは被告人の自白を指すと解して、共同被告人の自白には、319条1項の適用は無いものと解すべきである。

⑤共犯者の供述と補強証拠法則:共犯者の供述には巻き込みの為、虚偽が混じるおそれがある。したがって、無実の共犯者に、虚偽の事実に基づいて、犯罪が成立してしまうおそれがあり、補強証拠を要求すべきではないだろうか。しかし、319条2項は自由心証主義の唯一の例外であり、むやみに拡張解釈すべきでない。また、共犯者の供述であれば、被告人の供述との整合性などで真実性を担保でき、自白と同視すべきまでの危険性はない。したがって、補強証拠法則は適用できないものと解する。
注1)反対に、被告人の自白の補強証拠として、共犯者の自白が補強証拠適格を有するかが問題となる。自白と同様に、虚偽のおそれを含む種類の供述証拠が、補強証拠足りうるか、という問題である。この点、共犯者の供述は一応被告人の自白とは独立しており、虚偽の可能性も別種のものであって、両証拠が整合している場合に誤判が防がれる点は、他の補強証拠と変わりが無い。したがって、補強証拠足りうるものと解する。

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