刑事法の諸論点

刑法、刑事訴訟法の論点集です。弁護士齋藤理央が司法試験受験時に作成した論点集をベースにしています。

Contents

刑事法の諸論点

遺棄罪(刑法第三十章)

本項では刑法三十章に定められた遺棄罪について概説しています。自らが監護する幼年者などを遺棄したなどとして捜査を受けている場合などは、弊所までご相談ください。 Contents1 条文( 刑法第三十章 遺棄の罪 )1.1 …

刑法各論:論点:遺棄罪

遺棄罪 ①保護法益:遺棄罪の保護法益は、生命、身体の安全である。身体の安全については、保護法益とされていないとの見解もある。しかし、重大な身体への危険(後遺症が残る場合など)は、生命侵害と比肩しえ、保護されていると解する…

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盗品等に関する罪

Contents1 盗品等に関する罪(財産犯)1.1 ①盗品等に関する罪の処罰根拠1.2 ②盗品等有償処分あっせん罪1.3 ③盗品等運搬罪1.4 ④盗品等保管罪1.5 ⑤盗品等に関する罪と狭義の共犯2 親族間の特例2.1…

盗品等に関する罪の刑事弁護

盗品等に関する罪は、刑法39章に定められた犯罪類型です。盗品譲受け(例えば盗品だと知ったうけで、貰ったり、購入した場合)などで嫌疑を受け、あるいは捜査を受けている場合などお問い合わせください。 Contents1 条文2…

放火罪・失火罪

Contents1 現住建造物等放火罪(108条)、非現住建造物等放火罪(109条)建造物等以外放火罪1.1 ①所有者の承諾1.2 ②現住性1.3 ③「焼損」の意義1.4 ④難燃性建造物1.5 ⑤建造物の一個性1.6 ⑥…

文書偽造の罪(刑法第17章)

Contents1 ①文書2 ②偽造3 ③文書の作成4 ④コピー5 ⑤ファックス6 ⑥代理人名義7 ⑦通称名8 ⑧肩書き冒用9 ⑨名義人の承諾10 ⑩虚偽公文書作成罪の私人(+権限なき公務員)による間接正犯11 ⑪虚偽公…

刑法総論:論点:共犯2.共同正犯1

①一部実行全部責任の根拠:「二人以上共同して犯罪を実行した者」(刑法60条)は、犯罪行為の一部しか担当していなくとも、「正犯とする」とされ、犯罪全部の責任を負う(一部実行全部責任の原則)。このように、実行行為の一部ないし…

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刑法総論:論点:責任:期待可能性

期待可能性 ①期待可能性:責任は、行為者に対する非難可能性である。この内容としては、規範の問題を理解できたことや、規範の理解にしたがって行動する能力を有していたこと(以上責任能力)、規範の問題を理解できるとして、規範の問…

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原因において自由な行為

Contents1 ①責任2 ②責任能力3 ③原因において自由な行為4 ④故意が連続しない場合5 ⑤原自行為と過失犯6 ⑥実行行為着手後の心神喪失・心神耗弱7 ⑦二重の故意 ①責任 違法行為に対して、刑罰を科すには、行為…

自殺関与罪・同意殺人罪

Contents1 自殺関与罪1.1 ①自殺関与罪1.2 ②自殺関与罪の実行着手1.3 ③脅迫による自殺関与罪2 同意殺人罪2.1 ①同意殺人罪2.2 ②錯誤による同意2.3 ③同意殺人罪と抽象的事実の錯誤 自殺関与罪 …

賄賂の罪

Contents1 ①賄賂罪の保護法益2 ②職務権限3 ③職務密接関連行為4 ④時間的限界5 ⑤賄賂6 ⑥請託7 ⑦不正な行為8 ⑧恐喝、詐欺と贈賄 ①賄賂罪の保護法益 賄賂罪の保護法益をいかに解すべきだろうか。この点、…

刑法上の違法性正当化事由:緊急避難

刑事事件で問題となる刑法上の違法性正当化事由のうち、緊急避難に関する論点をまとめています。 Contents1 ①緊急避難2 ②現在の危難3 ③避難意思4 ④補充性・法益権衡5 ⑤自招危難6 ⑥過失による避難7 ⑦強要に…

刑法上の違法性正当化事由:正当防衛:過剰防衛・誤想防衛

刑事事件で問題となる刑法上の違法性正当化事由のうち、過剰防衛・誤想防衛に関する論点をまとめています。過剰防衛・誤想防衛を巡って、正当防衛がその客観的要件を満たさない場合の処理が問題となります。 Contents1 ①過剰…

刑法上の故意の錯誤について

刑法上の故意の錯誤について Contents1 ①事実の錯誤2 ②抽象的事実の錯誤3 ③早すぎた構成要件の実現4 ④ウェーバーの概括的故意5 ⑤法律の錯誤と事実の錯誤6 ⑥法律的意味の認識 ①事実の錯誤 事実の錯誤とは、…

刑法総論:論点:故意

故意 ①故意の内容:罪を犯す意思のない行為は罰しない。故意の本質は、規範の問題に直面しながら、あえてこれを乗り越えた、反規範的人格態度に対する、重い道義的責任非難にある。したがって、罪を犯す意思とは、犯罪事実を認識、予見…

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刑法総論:論点:因果関係

因果関係 ①因果関係:構成要件的結果が発生しても、それが行為者の実行行為に基づくものでない限り、行為者に結果を帰責できない。 ②条件関係:したがって、まず、行為がなければ、結果がなかったという、事実上の条件関係が要求され…

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実行行為:間接正犯

Contents1 ①正犯2 ②間接正犯3 ③間接正犯の成立要件4 ④故意ある道具 ①正犯 正犯とは、自ら犯罪を行った者をいう。 ②間接正犯 したがって、正犯とは、原則として自ら直接法益侵害を行った者をいう。しかし、直接…

刑法総論:論点:実行行為:不真正不作為犯

不真正不作為犯 ①不真正不作為犯の実行行為:不作為の形での犯罪実行が、形式上作為の形で記載された構成要件の実行行為に該当すると評価できるだろうか。この点、刑法は、形式上作為形態で記載していても、不作為による犯罪実行も禁圧…

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刑法上の違法性正当化事由:正当防衛

刑事事件で問題となる刑法上の違法性正当化事由のうち、正当防衛に関する論点をまとめています。 Contents1 ①正当防衛の根拠2 ②急迫性3 ③不正性4 ④侵害5 ⑤法益6 ⑥-①防衛の意思16.1 防衛の意思の要否7…

刑法総論:論点:違法性:正当行為

正当行為 ①被害者の承諾:被害者が承諾していることで、違法性が阻却されるだろうか。この点、違法性の実質は、社会的相当性を欠いた法益侵害結果惹起にある。そして、構成要件に該当する時点で、法益侵害は生じている。よって、違法性…

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刑法上の違法性正当化事由:正当行為

刑事事件で問題となる刑法上の違法性正当化事由のうち、正当行為に関する論点をまとめています。被害者の承諾や、正当な業務行為について違法性が正当化されるかが問題となります。 ①被害者の承諾 被害者が承諾していることで、違法性…

共犯と錯誤

Contents1 ①共犯の錯誤2 ②共同正犯の錯誤2.1 ②-①具体的事実の錯誤2.2 ②-②抽象的事実の錯誤3 ③加担犯の錯誤3.1 ③-①具体的事実の錯誤3.2 ③-②抽象的事実の錯誤4 ④共犯形式相互間の錯誤 ①…

教唆・幇助の諸問題

Contents1 ①過失による教唆・幇助2 ②過失犯に対する幇助3 ③結果的加重犯に対する幇助・教唆4 ④片面的幇助・教唆5 ⑤不作為による幇助6 ⑥不作為犯に対する幇助・教唆 ①過失による教唆・幇助 過失によって、正…

刑法総論:論点:違法性:違法性一般

違法性 ①形式的違法性と実質的違法性:構成要件に該当し、形式的に法に違反することを、形式的違法性という。これに対して、行為が全体的な法秩序に実質的に違反することを、実質的違法性という。 ②実質的違法性の内容:この実質的違…

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違法性:違法性一般

刑事事件一般で問題となる違法性巡る論点のうち、違法性一般について記載しています。 Contents1 ①形式的違法性と実質的違法性2 ②実質的違法性の内容3 ③違法の客観性4 ④違法性阻却5 ⑤可罰的違法性 ①形式的違法…

刑法各論:論点:財産犯:背任罪

①背任罪:背任罪は、「他人の…事務を処理する者」(構成身分)が、図利加害目的(主観的超過要素)で、「任務に背く行為」(実行行為)をし、「財産上の損害」(構成要件結果)を与えたときに、既遂となる(247条)。なお、背任行為…

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詐欺罪・恐喝罪

Contents1 詐欺罪1.1 ①「欺」く行為(欺罔行為)1.2 ②損害1.3 ③国家的法益に対する詐欺1.4 ④処分意思の要否1.5 詐欺罪類型論1.5.1 A:キセル乗車1.5.2 B:クレジットカード詐欺1.5….

刑法各論:論点:強姦致死罪・強姦致傷罪

・強姦致死、致傷と故意:強姦犯人が殺人の故意をもって被害者を殺害した場合、強姦致死罪一罪とされるのか。また、強姦犯人が傷害の故意をもって被害者を傷害した場合、強姦致傷一罪とされるのか。 肯定説:この点181条は、殺人およ…

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強盗罪

Contents1 1項強盗罪1.1 ①暴行脅迫1.1.1 ①-①暴行脅迫の意義1.1.2 ①-②暴行脅迫の手段性1.2 ②殺人による強盗2 2項強盗罪2.1 ①処分行為の要否3 事後強盗罪3.1 ①窃盗の機会3.2 ②…

刑法各論:論点:財産犯:親族相盗例

①処罰阻却根拠:244条1項は窃盗罪、不動産侵奪罪について、その刑を免除すると定めている。親族間の窃盗が一律に免除される点については政策的観点を加味しなければ説明がつかず、処罰阻却の根拠は、法は家庭に入らずという政策的側…

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窃盗罪の刑事弁護

窃盗罪は、財産犯の中でも基本的な犯罪類型です。万引きや置き引き、空き巣などその類型も多様です。窃盗罪で逮捕起訴された場合など、弊所へのご相談もご検討ください。 弁護士齋藤理央は、様々な類型の窃盗事件について対応経験があり…

窃盗罪

Contents1 横領罪と窃盗罪の区別1.1 ①-①横領罪との区別1.2 ①-②横領罪との区別(封印物)2 死者に対する窃盗罪2.1 ②-①死者の占有2.2 ②-②死者が死亡したとの誤信3 ③下位者の占有4 ④窃盗罪と…

財産犯の論点

財産犯は、お金や貴金属など財産に対する侵害を刑事罰で罰する犯罪の類型です。典型的なのは、人の物を盗む窃盗罪や、人を騙してお金をもらい受ける詐欺罪などです。 ここでは、財産犯の多くに共通する刑法上の論点をご紹介します。論点…

刑法各論:財産犯総説

Contents1 ①財産犯の分類2 ②財産犯の客体2.1 ②-①財産犯の客体ⅰ-「財物」2.2 ②-②財産犯の客体ⅱ-財物の他人性(奪取罪の保護法益)2.3 ②-③財産犯の客体ⅲ-不法原因給付物3 ③損害4 ④不法領得…

共犯と身分

Contents1 刑法第65条条文2 刑法65条の解釈2.1 ①刑法65条1項及び2項の解釈2.2 ②共同正犯と65条1項2.3 ③共同正犯と65条2項2.4 ④狭義の共犯と不真正身分犯 刑法第65条条文 犯人の身分に…

刑法総論:論点:共犯.教唆犯

①教唆犯:「人を教唆して犯罪を実行させたものには、正犯の刑を科する」(刑法61条)。「人を教唆して」とは、犯意の無い者に犯意を惹起する行為をいう。この①犯意を惹起する行為に②よって(因果関係)③正犯が実行行為にでたとき、…

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刑法総論:論点:共犯:幇助犯

①幇助犯:「正犯を幇助した者は、従犯とする」(刑法62条1項)。「幇助」とは、正犯の実行行為を援助、容易にする行為をいい、方法に制限はない。 ②幇助の因果関係:幇助行為と実行行為の間には、幇助行為が実行行為を容易にした、…

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共犯関係からの離脱と共同正犯の中止

Contents1 ①着手前の離脱2 ②着手後の離脱3 ③共謀の射程4 ④共同正犯の中止5 ⑤共同正犯からの離脱と中止犯の関係 ①着手前の離脱 共謀(相手を利用し自己の犯罪として法益侵害を企図する意思を有し、これを相互認…

刑法各論:論点:横領罪

不作為に基づく共同正犯の限定:不作為も行為であり、共謀が認められる限り「共同して…実行した」(刑法60条)と評しうるから、共同正犯の成立を観念できる。しかし、作為義務を有さないものも不作為犯を「共同して…実行した」と評せ…

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刑法総論:論点:共犯3.共同正犯2

不作為に基づく共同正犯の限定:不作為も行為であり、共謀が認められる限り「共同して…実行した」(刑法60条)と評しうるから、共同正犯の成立を観念できる。しかし、作為義務を有さないものも不作為犯を「共同して…実行した」と評せ…

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刑法総論:論点:共犯1.共犯総論

①必要的共犯を処罰する規定がない場合:必要的共犯について一部を処罰する規定がない場合、刑法上処罰する意図がなく、刑法60条、61条、62条は適用できない。 ②(狭義の)共犯の処罰根拠:刑法61条は教唆犯を、62条は幇助犯…

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未遂2.中止未遂(刑法43条ただし書)

中止犯:中止犯とは「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者」が、「自己の意思により犯罪を中止し」ていた場合を指す。 Contents1 ①中止犯の減免根拠2 ②自己の意思により3 ③犯罪を中止した4 ④中止と結果不発生…

未遂1.実行の着手(刑法43条本文)

Contents1 ①未遂犯の処罰根拠2 ②実行の着手時期3 ③実行の着手と主観の考慮4 ④間接正犯の実行の着手5 ⑤不作為犯の実行の着手6 ⑥原因において自由な行為の実行の着手7 未遂2.中止未遂(刑法43条ただし書)…

捜査1.捜査総説

Contents1 ①有形力行使1.1 ①-①有形力行使と「強制の処分」1.2 ①-②任意捜査に伴う有形力の行使2 ②任意の「取調」と「逮捕」3 ③違法捜査とその救済3.1 手続内の救済3.2 手続外の救済 ①有形力行使…

伝聞法則6.伝聞例外5:弾劾証拠

①同一人の矛盾供述に限られるか(328条の趣旨) 328条は、「証拠とすることができない書面又は供述であつても…被告人、証人その他…の供述の証明力を争うためには…証拠と…できる」と定める。この趣旨は、同一人の自己矛盾供述…

伝聞法則3.伝聞例外2:検察官面前調書以外の書面

Contents1 ①実況見分調書1.1 ①-①実況見分調書と伝聞例外1.2 ①-②現場指示と現場供述2 ②鑑定受託者の提出書面3 ③写真、ビデオテープ等3.1 ③-①写真3.2 ③-②ビデオテープ、録音テープ4 ④書面…

刑事訴訟の一事不再理

Contents1 ①一事不再理効2 ②一事不再理効の及ぶ範囲3 ③審判不可能だった事項と一事不再理効4 ④一事不再理効の時間的限界5 ⑤一事不再理効の範囲の基礎6 ⑥免訴と一事不再理効7 刑事弁護業務について ①一事不…

公訴:訴訟条件

Contents1 ①訴状条件2 ②訴訟条件の判断対象3 ③告訴の追完4 ④告訴不可分の原則 ①訴状条件 訴訟条件とは、係属した事件について、実体的に審理、判断を行う要件をいう。管轄違い、控訴棄却を導く形式的訴訟条件と、…

公訴:訴状の記載

Contents1 ①幅のある訴因の特定2 ②起訴状一本主義2.1 ②-①文書の引用2.2 ②-②前科、余罪の記載2.3 ②-③被告人の経歴、性格など ①幅のある訴因の特定 訴因を明示するには、できる限り罪となるべき事実…

択一的認定

Contents1 ①概括的認定2 ②択一的認定3 ③縮小認定4 ④単独犯又は共同正犯 ①概括的認定 裁判所の心証に特定できない部分があれば、「犯罪の証明があつたとき」(333条1項)には当たらず、利益原則から有罪とでき…

違法収集証拠排除法則

Contents1 ①違法収集証拠排除法則2 ②毒樹の果実3 ③善意の例外4 ④同意5 ⑤私人による違法収集証拠 ①違法収集証拠排除法則 違法な捜査によって入手された証拠でも、その証拠能力を否定する規定は無く、訴訟上有効…

刑事訴訟法の証拠と自白法則

Contents1 ①自白の任意性1.1 ①-①強制、拷問、脅迫による自白1.2 ①-②不当に長く抑留又は拘禁された後の自白1.3 ①-③その他1.3.1 ①-③-①約束による自白1.3.2 ①-③-②虚偽による自白1….

刑事訴訟法:論点:証拠法:関連性

関連性 ①関連性:訴訟法は、証拠能力が否定される場合を法定しているが、規定が無くとも解釈上証拠能力が制限される場合がある。ⅰ最低限の証明力を欠く場合(事実的関連性)や、ⅱ証明力が認められるとしても、誤った心証形成を招くお…

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刑事訴訟法:論点:証拠法:証拠法総則

証拠法:証拠法総則 ①-①証拠裁判主義:事実の認定は証拠による(317条)。古代の証拠によらない神判を排し、厳格な証明を採用する趣旨と解される。したがって、この場合の「証拠」とは適式な証拠調べ手続を経た、証拠能力を有する…

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捜査7.被疑者の防御権

Contents1 黙秘権1.1 ①黙秘権2 接見交通権2.1 ①接見交通権2.2 ②接見指定の要件2.3 ③初回接見2.4 ④余罪捜査と接見指定 黙秘権 ①黙秘権 「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」(憲法38…

刑事訴訟法:論点:捜査7.被疑者の防御権

被疑者の防御権 ・黙秘権 ①黙秘権:「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」(憲法38条1項)。犯罪を犯した者も、自己が有罪となる供述を、国家に強制されない。なぜなら、そのような供述の強要は、被疑者、被告人の人格権を…

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捜査6.供述証拠

①取調受忍義務 身体拘束中の被疑者には、取調受忍義務が認められる(198条1項ただし書反対解釈)。注1)黙秘権を侵害するとして取調受忍義務を否定する見解があるが、文理上無理である。 ②余罪取調べ 身体拘束中の被疑者には取…

刑事訴訟法:論点:捜査6.供述証拠

供述証拠 ①取調受忍義務:身体拘束中の被疑者には、取調受忍義務が認められる(198条1項ただし書反対解釈)。 注1)黙秘権を侵害するとして取調受忍義務を否定する見解があるが、文理上無理である。 ②余罪取調べ:身体拘束中の…

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捜査5.近代的捜査

Contents1 ①写真撮影2 ②強制採尿2.1 ②-①強制採尿の可否2.2 ②-②手続き2.3 ②-③強制採尿令状による連行3 ③強制採血4 ④おとり捜査5 ⑤呼気検査6 ⑥コントロールデリバリー ①写真撮影 証拠と…

刑事訴訟法:論点:捜査5.近代的捜査

科学的捜査 ①写真撮影:証拠としての写真には、現場写真、再現写真などがある。このうち、犯行ないし、その間近の様子を撮影する行為は、現場写真の撮影行為ということになるが、捜査として許容されるのだろうか。個人の肖像権(憲法1…

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捜査4.捜索/差押

Contents1 ①捜索/差押の要件2 ②令状の記載要件2.1 ②-①差押対象物の記載2.2 ②-②罰上の記載2.3 ②-③捜索すべき場所の記載3 ③令状の効力3.1 ③-①同居人の携帯物3.2 ③-②居合わせた者の身…

捜査3.捜査の端緒

Contents1 職務質問1.1 ①職務質問と有形力の行使1.2 ②-①所持品検査-11.3 ②-②所持品検査‐21.4 ③-①検問1.5 ③-②一斉(警戒)検問の根拠1.6 ③-③検問の限界2 告訴2.1 ①告訴2….

捜査2.逮捕・勾留を巡る諸論点

Contents1 被疑者の逮捕・勾留1.1 逮捕及び勾留1.1.1 ①通常逮捕の要件1.1.2 ②現行犯逮捕の要件1.1.3 ③準現行犯逮捕の要件1.1.4 ④緊急逮捕の要件1.1.5 ⑤被疑者勾留の要件2 逮捕勾留の…

逮捕・勾留を巡る諸論点

Contents1 被疑者の逮捕・勾留1.1 逮捕及び勾留1.1.1 ①通常逮捕の要件1.1.2 ②現行犯逮捕の要件1.1.3 ③準現行犯逮捕の要件1.1.4 ④緊急逮捕の要件1.1.5 ⑤被疑者勾留の要件2 逮捕勾留の…

公判における訴因変更

Contents1 ①-①審判対象2 ①-②訴因変更の要否3 ①-③共謀と訴因4 ①-④特定に必要でない事実の明示と訴因変更5 ①-⑤縮小認定6 ②-①訴因変更の可否7 ②-②中間訴因8 ②-③訴因変更の時的限界9 ②-…

伝聞法則5.伝聞例外4:同意

Contents1 ①同意の性質2 ②原供述者尋問請求の可否3 ③弁護人の同意4 ④退廷命令と同意擬制 ①同意の性質 当事者が「同意した書面又は供述は…証拠と…できる」(刑訴法326条)。この趣旨は、証拠に対する当事者の…

刑事訴訟法:論点:伝聞法則5.伝聞例外4:同意

①同意の性質:当事者が「同意した書面又は供述は…証拠と…できる」(刑訴法326条)。この趣旨は、証拠に対する当事者の処分権を認め、証拠能力を付与する訴訟行為を認めた点にある(証拠能力付与説)と解する(実務)。 ②原供述者…

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伝聞法則4.伝聞例外3:伝聞供述

被告人の供述で被告人以外の者の供述をその内容とする場合:被告人の供述で被告人以外の者の供述をその内容とする場合には、明文規定がない。もっとも、被告人以外の者の供述の真実性が問題となる以上、324条2項を類推適用し、321…

刑事訴訟法:論点:伝聞法則4.伝聞例外3:伝聞供述

被告人の供述で被告人以外の者の供述をその内容とする場合:被告人の供述で被告人以外の者の供述をその内容とする場合には、明文規定がない。もっとも、被告人以外の者の供述の真実性が問題となる以上、324条2項を類推適用し、321…

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伝聞法則2.伝聞例外1:検察官面前調書

Contents1 ①「供述…できないとき」1.1 ①-①321条1項2号本文前段は例示列挙か限定列挙か1.2 ①-②証言拒絶1.3 ①-③記憶喪失1.4 ①-④強制送還2 ②321条1項2号本文後段2.1 ②-①自己矛…

刑事訴訟法:論点:伝聞法則2.伝聞例外1:検察官面前調書

①-①321条1項2号本文前段は例示列挙か限定列挙か:321条1項2号本文前段にいう「供述…できないとき」は、同条が列挙する場合に限られるか。321条1項2号本文前段は、原供述者を反対尋問しえない障害事由がある場合、検面…

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伝聞法則1.伝聞法則総論

Contents1 伝聞法則2 伝聞証拠3 精神状態に関する供述4 謀議メモ5 伝聞例外6 再伝聞 伝聞法則 「公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠とするこ…

刑事訴訟法:論点:伝聞法則1.伝聞法則総論

①伝聞法則:「公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠とすることはできない」(刑訴法320条1項)。供述証拠は、知覚、記憶、叙述の各過程を経るため、誤りが生じや…

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